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多田 健一; 遠藤 知弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(11), p.1397 - 1405, 2023/11
被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Nuclear Science & Technology)確率テーブルは非分離共鳴領域の自己遮蔽効果を取り扱う手法としてよく知られている手法である。確率テーブルの生成には長い計算時間が必要となる。この確率テーブルの生成時間を減らすには、ラダー数を削減することが効果的である。本研究の目的は、確率テーブルの統計誤差を用いて、最適なラダー数を推定することである。そこで本研究では、確率テーブルの統計誤差の定量化方法を開発し、統計誤差の収束挙動を調査した。確率テーブルと平均断面積の積を、統計誤差の指標と見なした。本研究により、統計誤差の収束率は核種ごとに異なっており、統計誤差の収束率は平均レベル間隔と平均中性子幅の影響を受けることが明らかになった。また、入力パラメータをラダー数から統計誤差の許容値に変更した場合、確率テーブルの生成時間が半分以下になることが分かった。
多田 健一
Proceedings of 12th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC2023) (Internet), 8 Pages, 2023/10
熱中性子散乱則データのエネルギー点数は、連続エネルギーモンテカルロ計算コードの断面ファイルのデータサイズに大きく影響する。エネルギー点数の最適化は、断面ファイルのデータサイズを削減するための効果的な手法の一つである。本研究では、エネルギー点数の最適化のため、熱中性子散乱断面積の線形化機能を開発し、核データ処理コードFRENDYに実装した。線形化手法として、共鳴再構成とドップラー広がりで使用される線形化手法を用いた。エネルギー点数の違いが中性子輸送計算に与える影響を推測するため、ZrHを減速材として用いた臨界実験ベンチマークを計算した。計算結果から、熱中性子断面積の線形化が中性子輸送計算の計算精度が改善することが分かった。
多田 健一; 近藤 諒一; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(6), p.624 - 631, 2023/06
被引用回数:2 パーセンタイル:53.91(Nuclear Science & Technology)感度解析や不確かさ評価は評価済み核データの改良にとって重要な役割を担っている。現在の計算機性能の向上によって、連続エネルギーモンテカルロ計算コードを用いた感度解析や不確かさが可能となってきている。そこで本研究では、FRENDYのモジュールを用いて、連続エネルギーモンテカルロ計算コードで用いられるACEファイルの摂動ツールを開発した。本摂動ツールを用いて微視的断面積,核分裂当たりの中性子数,核分裂スペクトルを摂動させることができる。また、ユーザーが共分散データを用意すれば、ランダムサンプリング法を用いた不確かさ解析を行うこともできる。本摂動ツールの検証のため、実効増倍率の不確かさを感度解析コードSCALE/TSUNAMI及びMCNP/KSENと比較した。その結果、本摂動ツールを用いたランダムサンプリング法で得られた不確かさは、SCALE/TSUNAMIやMCNP/KSENとよく一致することを確認した。
多田 健一
核データニュース(インターネット), (135), p.1 - 10, 2023/06
2022年11月29日から12月2日の日程でIAEAが主催したTechnical Meeting on Nuclear Data Processing (核データ処理に関する技術者会合)についての会議の概要を国内の核データ関係者に向けて紹介するものである。本会議では各機関で開発中の核データ処理コードの開発状況や、核データ処理コード間の処理結果などについて報告があった。本稿では、これらの報告内容について詳しく説明する。
多田 健一; 遠藤 知弘*
EPJ Web of Conferences, 284, p.14013_1 - 14013_4, 2023/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.21(Nuclear Science & Technology)高速炉及び中速炉では非分離共鳴領域の自己遮蔽効果の影響が大きくなる。確率テーブル法は連続エネルギーモンテカルロ計算コードで非分離共鳴領域の自己遮蔽効果を取り扱う手法として広く利用されている。本手法では、各核種の与えられたエネルギー点において、断面積の確率分布のテーブルを計算している。確率テーブルは、ラダーと呼ばれる疑似共鳴構造を何度も作成し、その平均から計算している。多くの核データ処理コードではこのラダーを作成する回数が入力値として必要となっているが、最適なラダー数は今まで検討されていなかった。以前の著者の研究から、最適なラダー数は核種や平均共鳴パラメータに依存することが分かっている。このことから、核データ処理コードユーザー自身が最適なラダー数を見つけることは困難である。そこで本研究では、確率テーブル生成における統計的不確かさを計算する手法を開発した。開発した手法では、中心極限定理を用いて確率テーブルと平均全断面積の積の統計的不確かさを計算する。
多田 健一
炉物理の研究(インターネット), (75), 13 Pages, 2023/03
FRENDYでは、核データ処理以外にも、核データの編集や断面積データのプロットなど、様々な機能を有している。本資料は核データ処理以外のFRENDYの機能について紹介する。
多田 健一
遮蔽解析のV&Vガイドライン策定に向けて, p.11 - 16, 2023/03
核データ処理コードFRENDYに詳しくない遮蔽計算コードのユーザーを対象に、FRENDYの概要について紹介する。具体的には、FRENDYでの核データ処理の流れや利用目的、入力例、実施した検証などについて説明する。
多田 健一; 山本 章夫*; 国枝 賢; 長家 康展
JAEA-Data/Code 2022-009, 208 Pages, 2023/02
核データ処理コードは評価済み核データライブラリと核計算コードを繋げる重要な役割を担っている。日本原子力研究開発機構はJENDLやENDF/B、JEFF、TENDLなどの評価済み核データライブラリーを処理するため、2013年より核データ処理コードFRENDYの開発を行っている。FRENDY第1版は2019年にリリースされた。FRENDY第1版では、PHITSやSerpent、MCNPなどの連続エネルギーモンテカルロ計算コードで用いられるACEファイルの生成が可能である。FRENDY第2版では、多群の中性子断面積をACEファイルから生成可能になった。また、そのほかの主な改良点は、(1)非分離共鳴領域の断面積の自己遮蔽効果を取り扱う確率テーブルの統計的不確かさの定量化、(2)連続エネルギーモンテカルロ計算コードを用いた不確かさ解析のためのACEファイルの摂動、(3)ENDF-6形式の核データファイルの編集、の三点である。本報告書ではFRENDYで用いられている核データ処理手法とFRENDYの入力について説明する。
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(2), p.132 - 139, 2023/02
被引用回数:2 パーセンタイル:53.91(Nuclear Science & Technology)本論文では、ACE-FRENDY-CBZと名付けた新しい中性子解析の流れを提案する。本解析は、アプリケーションライブラリを一切使用せず、ACEファイルを起点として、ターゲットシステムを構成する媒体の多群断面積データをFRENDYコードで計算し、多群中性子輸送計算をCBZコードシステムのモジュールで実行するものである。ACE-FRENDY-CBZを8つの高速中性子体系に対してテストし、モンテカルロ計算とk-effを比較したところ、裸の体系とトリウム反射体体系で30pcm以内で、ウラン反射体体系で約100pcm以内で一致することを確認した。ウラン反射体体系で差異が大きい原因は、中性子流を重みとして全断面積を縮約したことが原因であることを突き止めた。中性子流を重みとして縮約した全断面積を用いた計算では、ウラン反射系で系統的にk-effが過小評価されることが明らかになった。
多田 健一; 山本 章夫*; 国枝 賢; 今野 力; 近藤 諒一; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードは評価済み核データライブラリと放射線輸送計算を繋げる重要なコードである。核データ処理コードFRENDY第1版は簡単な入力データを用いてACE形式の断面積ファイルを生成するために2019年に公開された。FRENDY第1版の公開後、中性子多群断面積の生成、物質中の異なる核種間の共鳴干渉効果の考慮、共鳴上方散乱の考慮、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式ファイルの修正など、多くの機能が開発された。これらの新機能をまとめ、FRENDY第2版を公開した。FRENDY第2版では、ACE形式の断面積ファイルからGENDF及びMATXS形式の中性子多群断面積ファイルを生成する。本論文では、FRENDY第2版で実装された新機能と本コードの中性子多群断面積生成機能の検証について説明する。
山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 多田 健一
Nuclear Science and Engineering, 196(11), p.1267 - 1279, 2022/11
被引用回数:1 パーセンタイル:31.61(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYの多群断面積生成機能に、共鳴上方散乱効果を組み込んだ。共鳴上方散乱効果は、超詳細群スペクトルの変化による自己遮蔽因子の変化と、弾性散乱断面積の変化により考慮される。検証計算では、超詳細群スペクトル、実効断面積、ドップラー効果への影響を確認した。また、エネルギー群構造や、共鳴上方散乱の取り扱いが、実効断面積と弾性散乱行列の変化を通じてドップラー効果に及ぼす影響について調査した。これらの検討の結果、FRENDYで共鳴上方散乱を考慮した多群断面積を適切に生成できることが分かった。
多田 健一; 山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 10 Pages, 2022/05
核データ処理は評価済み核データライブラリと輸送計算コードを繋ぐ重要なインターフェースである。原子力機構では、新しい核データ処理コードFRENDYの開発を2013年から開始し、PHITSやSerpent、MCNPといった連続エネルギーモンテカルロ計算コード用のACEファイルを生成可能なFRENDY第1版を2019年に2条項BSDライセンスのオープンソースソフトウェアとして公開した。FRNDY第1版を公開後、中性子入射の多群断面積生成、非分離共鳴断面積の確率テーブルに対する統計的不確かさの定量化、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式の核データファイルの編集など、様々な機能を開発してきた。これらの機能をFRENDYに実装し、第2版として公開した。本発表では、FRENDYの概要とFRENDY第2版で新たに実装された機能について紹介する。
小野 道隆*; 東條 匡志*; 多田 健一; 山本 章夫*
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 9 Pages, 2022/05
本研究では、核データ処理コードFRENDYとNJOYを用いて作成したACEファイルおよび多群断面積ファイルで核計算を実施し、核データ処理が核計算に与える影響について調査した。ACEファイルの検証にはMCNPを用い、ICSBEPベンチマークを含む多くの計算体系で実効増倍率を比較した。その結果、統計誤差の範囲内でよく一致することを確認した。多群断面積ファイルの検証には、BWR炉心設計コードLANCR/AETNAを用い、99燃料が装荷された商業炉規模のBWR5平衡炉心体系及び99単一集合体体系の解析結果を比較した。その結果、集合及び炉心特性がFRENDYとNJOYでよく一致することを確認した。これらの検証の結果、FRENDYはNJOYと同様に高い信頼性を持っていることが確認できた。
山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(12), p.1343 - 1350, 2021/12
被引用回数:1 パーセンタイル:16.35(Nuclear Science & Technology)背景断面積の自動設定機能を多群断面積処理コードFRENDY/MGに実装した。背景断面積の自己遮蔽因子の依存性はエネルギー群,反応タイプ,核種ごとに大きく異なることから、自動的な背景断面積の設定は難しく、試行錯誤を繰り返してきた。本手法では、背景断面積を初期に10点設定し、そこから自己遮蔽因子の内挿誤差を考慮して削除や中点追加を繰り返すことで、自動的に背景断面積を設定する。また、本手法では、内挿法として、monotone cubic interpolation法を採用した。本手法を用いることで、線形内挿の場合に比べて少ない背景断面積で高精度に自己遮蔽因子を内挿できることが分かった。本手法を用いてJENDL-4.0及びJENDL-4.0uに含まれる全核種において背景断面積を計算したところ、10から25点で内挿誤差1%以下で自己遮蔽因子が計算できることが分かった。
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(11), p.1165 - 1183, 2021/11
被引用回数:9 パーセンタイル:84.69(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYに中性子入射の多群断面積ライブラリ作成機能を実装した。FRENDYは既にACE形式の断面積ライブラリ作成機能を有していることから、ENDF形式ではなく、ACE形式を起点として多群断面積ライブラリを作成する。多群断面積ライブラリ作成機能の検証のため、NJOYと処理結果を比較した。比較に用いた評価済み核データライブラリはJENDL-4.0, -4.0u, -54, ENDF/B-VII.1, -VIII.0, JEFF-3.3、そしてTENDL-2019である。FRENDYで生成した多群断面積は、NJOYで生成した多群断面積とよく一致し、またFRENDYで生成した多群断面積を用いた核計算結果は、MCNPの結果とよく一致した。このことから、FRENDYで適切に多群断面積ライブラリを作成することが可能となった。
藤本 望*; 多田 健一; Ho, H. Q.; 濱本 真平; 長住 達; 石塚 悦男
Annals of Nuclear Energy, 158, p.108270_1 - 108270_8, 2021/08
被引用回数:3 パーセンタイル:45.99(Nuclear Science & Technology)Japan Atomic Energy Agency has developed a new nuclear data processing code, namely FRENDY, to generate the ACE files from various nuclear libraries. A code-to-experiment verification of FRENDY processing was carried out in this study with criticality benchmark assessments of the high temperature engineering test reactor. The ACE files of the JENDL-4.0 and ENDF-B-VII.1 was generated successfully by FRENDY. These ACE files have been used in MCNP6 transportation calculation for various benchmark problems of the high temperature engineering test reactor. As a result, the k and reaction rate obtained by MCNP6 calculation presented a good agreement compared to the experimental data. The proper ACE files generation by FRENDY was confirmed for the HTTR criticality calculations.
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.544 - 547, 2021/06
FRENDYの多群断面積作成機能FRENDY/MGの検証を効率的に行うため、FRENDY/MGとNJOY2016で生成された多群断面積を用いた一群の反応率を比較した。軽水炉,高速炉及び1/Eの三つの中性子スペクトルを一群の反応率の計算に用いた。ほとんどの核種において、一群の反応率は十分に小さいことが分かり、FRENDY/MGの妥当性が示された。FRENDY/MGはFRENDYの一部として近い内に公開する予定である。
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.556 - 558, 2021/06
炉心解析コードCBZ用の多群断面積ライブラリを核データ処理コードFRENDYを用いて作成した。新しく作成した断面積ライブラリを用いて高速炉(MET-1000)を解析した。NJOY2016で作成した断面積ライブラリでの解析結果と比較した。その結果、両者の解析結果はよく一致することが分かり、FRENDYで適切に高速炉用の多群断面積ライブラリが生成できることを確認した。また、実効増倍率の微小な差異についても摂動論を用いてその要因を調査した。
遠藤 知弘*; 野口 晃広*; 山本 章夫*; 多田 健一
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.184 - 187, 2021/06
本研究では、水のみといった非増倍体系においてもアルファ固有値の感度解析が実施可能であることを確認した。本研究では、核データ処理コードFRENDYを用いて水の熱中性子散乱則データを処理し、多群断面積を作成した。利用した評価済み核データライブラリはENDF/B-VII.1, -VIII.0, JENDL-4.0, -5a4で、アルファ固有値とその不確かさについてライブラリ間の違いを調べた。アルファ固有値に対する核データ起因の不確かさに関する予備的な結果として、計算で求めたアルファ固有値と実験で測定したアルファ固有値の差異が小さいことが分かった。また、更なる検証のためには、水の熱中性子散乱の核データの不確かさに起因するアルファ固有値の不確かさや実験バイアスについて再考する必要があることが分かった。
多田 健一
炉物理の研究(インターネット), (73), 5 Pages, 2021/03
本発表は2020年10月に実施した、核データ処理コードFRENDYに関する講習会の報告である。炉物理部会報では、講師,企画,参加者のそれぞれの立場から講習会の感想を書いているが、本資料はその内の講師からの講習会の感想について記載したものである。